アンティーク版画

メゾティント

D.パプティ

『至福の夢』

"UN REVE DE BONHEUR"

19世紀後半 フランス

額付き



原画 : D.パプティ [ Dom. Papety ]

彫版師:ジャゼ [ Jazet ]

19世紀後半 フランスにて制作

銅版画:メゾティント法彫版 [ Mezzotint ]

額付き


※欧米で人気の銘木調フレームと、窓の内側に金色の木製ライナー(細い額状のもの)をあしらったマットで 額装されており、作品と良くマッチし、雰囲気を一層引き立てています。


版画サイズ(プレート・マーク):68.5cm * 104.0cm

コンディション:マージン(余白)にほとんど目立たないわずかな汚れやフォクシング(班点状のシミ)や スクラッチ(引っかき傷)等がありますが、100年も経過した版画では自然な事ですし、鑑賞上はまった く気になりません。それ以外は、イメージにかかる折れや破れも無く、大変に良好です。

※写真は、焦点があまく多少の歪みと写り込みがあります。

絵のタイトル通り、これぞ人類にとっての幸せといえる場面が、超大型でしかも驚くべきテクニックで彫版 されたこの銅版画の画面いっぱいに散りばめられています。こういった作品は、観る度に心がなごむ正に ヒーリング・アートとも呼べるものですが、こんな絵を毎日眺めていれば、本当に『至福の夢』が見られそ うです。

以前出品されたコンラッド・キーゼルと同様に、背景や衣裳を含めた女性の描き方は(バーン・ジ ョーンズ、アルマ・タデマ、ロセッティ等の作家に代表され、いまや世界的なブームになっている) ラファエロ前派に近く、とてもうまい作家だと思うのですが、弊社の資料では、D.パプティなる 作家の詳細はよく判りませんでした(調査不足で申し訳ありません)。しかし、これだけ大型で ロマンティックでいかにも御利益がありそうな銅版画は、それだけでも充分価値があります・・よね!!

以前にも申し上げましたが、こういったロマンティックなモティーフの究極の大型メゾティント 作品は、欧米では非常に人気があり、筆者の知るロンドンの古版画専門ギャラリーでは、こういった作品を 所望する顧客のウエイティング・リストがあるくらいで、店頭に飾られて客を待つという事はまずありませ ん。とは言え、価格的には、(暗い陰気なモティーフの)古典巨匠ものとの比較上、(良心的なディーラー なら)目の玉の飛び出る様な価格を設定するという訳にはゆかず、誰でも少し思い切れば買える程度の価格 帯で売られる事になりますので、余計に入手競争が激しくなり、(公設の美術館で鑑賞するタイプの作品で はないため)現物を観ることすらなかなか叶わず、入手できるだけでも『至福の夢』と言える(ちょっと言 い過ぎました)超人気作品です。


    
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