※写真は、焦点があまく多少の歪みと写り込みおよび反射があり、実際の色と若干異なっています。

コンディション ： ティーポットのハンドルの取っ手が補修されており（プロの手による補修で、一見したくらいでは 見分けがつかない程度です）、多少のスクラッチ（ひっかき傷）や小さな当たり等も有りますが、７０年前後経過した作品ですから、 この程度の補修やスクラッチ等があるのは自然で（今後使用している間にも生じますから、欧米のオークションではあまり 問題視しません）、その点を除けば、ほぼ新品と言えるほどの素晴らしいコンディションを保っています。

デンマークの銀器メーカー　ジョージ・ジェンセンは、今世紀初頭に最初の店舗を開設して以来、アール・ヌーヴォー 〜 アール・デコ 〜 現代と、いつの時代にも最高品質の銀製品を提供し続け、その名声は世界中に知れ渡っています。 特に、アール・デコ期に制作された作品は世界的に人気が高く、国際的なオークションでも、２０世紀装飾芸術のジャンルには、 絶対に欠かせないレギュラー・アイテムとなっています。

スターリング・シルヴァー（銀の純度：92.5％）のシルヴァーウェアは、（メッキ物とは根本的に異なり、芯から銀ですから） ほぼ永久に実用可能で、実際に使いながらも、いつまでも資産価値を保つ事のできる、数少ない コレクション・アイテムのひとつです。

当方が購入し、日本に届いたのは１９３０年と聞いておりますが、最近、代理店の方に確認をしてもらいましたところ、 同じ物は現在作られておらず、古すぎて資料が残っていないそうで、あべこべに、 「貴重な資料ですから、是非拝借したい」ということで、企画室の方に数日お貸ししました。 このセットのデザイナーが「カクタス」シリーズをデザインしたジェンセンの史上に残る名デザイナーで、 しかも調べていただいた結果、どうやらその人自身の手作りだったようなので、数がなくて日本にまで回ってこず、 そのため、日本側の資料には載っていなかったようです。オリジナルの箱は空襲で失われましたが、 代理店で新たに作ってくださいました。ちなみに、現在、同じ物を作るとしたら、３００万円位はみていただきたいとの ことでした。

　　

　　

　　

※写真は、焦点があまく多少の歪みと写り込みおよび反射があり、実際の色と若干異なっています。