陶板画

ベルリン窯

KPM陶板画

『悔い改めたマグダレナ』

”The Penitent Magdalene”

19世紀後半

ドイツ

額付き





コレッジオの代表作とも言える古典的名画を

究極のテクニックで陶板の上に見事に再現した・・・

数あるKPM陶板画の中でも特にレベルの高い

厚みがあるのに透き通るような色彩の

それは見事な大型作品です!!!


ベルリン窯/KPM陶板画

裏面に ”K.P.M.” の窯印と銘他有り

19世紀後半 ドイツ

額付き : 時代を感じさせる渋くとても良い雰囲気の額装です。

陶板サイズ : 31.0cm± * 38.0cm±

窓サイズ : 28.0cm± * 37.0cm±

額サイズ : 41.8cm± * 50.8cm± (奥行き 5.8cm±)

コンディション : 100年以上経過している作品ですから、当然ながら、(ごく細かく診れば)非常に 軽度のスクラッチ(引っかいた跡)や多少の塗りムラ(焼きムラ)等は有りますが、鑑賞上は 全くと言って良いほど影響が無く、全体的には、ほぼ完品と言える程の、非常に良好な保存状態です (額には、時代額ゆえの、多少の修復箇所や当たり・金箔の剥離等が有りますが、逆にそれが味に なっていますので、充分に満足のゆく状態と言えます)。

KPM陶板画としては、サイズ的にかなり大型でありながら、独特の透き通るような渋く美しく何とも言えない色彩で、 アントニオ・アレグリ・コレッジオ [ Antonio Allegri Correggio ] ( イタリア : c.1490 - 1534年 )の名画 『悔い改めたマグダレナ(マグダラのマリア)』(※)を、細部に至るまで実に見事に再現しています。 その大きさといい、テクニックといい、間違いなくKPM陶板画の「名品」と呼べる作品です!!!

※美しいブルーの布をまとい慈悲に満ちた表情のマグダラのマリアが、 暗い岩屋の中に居ながらも、まるで天国から漏れてくる様な光を浴びながら、 しゃれこうべに立てかけた聖書を読みふけっているという・・・ 命のはかなさと生きる事の素晴らしさをひとつの画面に描いた、 非常に象徴的な作品です。KPMはこの絵画を殊のほか好んでいたようで、 同モティーフの陶板画を繰り返し制作しています。

なお、19世紀のベルリン窯(KPM)は、各地の絵付け工房に対して無地の陶板を供給していた事が知られていますが、 当然、工房によって技術の優劣もかなり有り、従って、それらの作品の間では、質的に大きな差が生じる事になりました(※)。 しかしながら、ブランドに弱い(?)日本市場において、KPMの陶板画というだけで、極めて稚拙な絵付けが施された作品が、 国際的には全く通用しない信じられない値段で売買されているケースをよく見かけますが、この作品は、 そういった二級や三級の作品とは一線を画する、レベルの高い・・然るべき本物の・・KPM陶板画です。

※陶板上に絵画を描くには、ひとつひとつの色に対して、窯に入れて焼き上がった後の(顔料の)色彩的な変化を 考慮しながら、何回にも分けて絵付け工程と焼き入れ工程を繰り返すという、気の遠くなるような煩雑で正確な 作業が必要となりますので、技術のちょっとした優劣によって、出来上がった作品に大きな差が生じてしまうという次第です。

参考価格 : ご出品者様からの情報によりますと、2002年秋に国際的な最大手の競売会社が ロンドンで開催したオークションに、本作品とほぼ同サイズで同モティーフのKPM陶板画が出品された際には、 約120万円前後(その時点の為替レートで換算)のエスティメイト価格(※)が設定されていたそうです。

※エスティメイト価格とは、オークション会社のエキスパートが示唆する落札の見積価格で、再販価値(換金価格)の基準になるものです。



※写真は、焦点があまく、多少の歪みと写り込みが有り、実際の色と若干異なっています。

    
落札希望価格
現在の
最高入札価格
ご入札者入札締切日
on request \750,000. H.Kanam. '02/12/21
※落札されました