陶板画

ベルリン窯

KPM陶板画

『ヴィジェ=ルブラン男爵夫人の自画像』

”Malerin Elisabeth Vigee-Lebrun Baronne”

19世紀後半

ドイツ

額付き





美しく高貴な女流画家として有名なヴィジェ=ルブラン男爵夫人の自画像を

究極のテクニックで陶板の上に再現した・・・

数あるKPM陶板画の中でも特にレベルの高い

厚みがあるのに透き通るような色彩の

それは見事な大型作品です!!!


ベルリン窯/KPM陶板画

絵付け : アイベル [ Eibel ]

” Eibel ” のサイン有り

裏面に ”K.P.M.” の窯印と銘他有り

19世紀後半 ドイツ

額付き : シンプルですが、時代を感じさせる、古く渋い額です。

陶板サイズ : 25.5cm± * 19.0cm±

窓サイズ : 23.7cm± * 18.8cm±

額サイズ : 28.0cm± * 23.5cm±

コンディション : 100年以上経過している作品ですから、当然ながら、(ごく細かく診れば)非常に軽度のスクラッチ (引っかいた跡)や多少の塗りムラ(焼きムラ)等は有りますが、鑑賞上は全くと言って良いほど影響が無く、 全体的にはほぼ完品と言える程の非常に良好な保存状態です(額には、時代額ゆえの、多少の修復箇所や 当たり・金箔の剥離等が有りますが、逆にそれが味になっていますので、充分に満足のゆく状態と言えます)。

KPM陶板画としては、サイズ的にかなり大型でありながら、独特の透き通るような渋く美しく何とも言えない色彩で、 美しく高貴な女流画家として有名だった ヴィジェ=ルブラン(もしくは、ヴィジェ=ルブリュン)男爵夫人 [ Malerin Elisabeth Vigee-Lebrun Baronne ] ( フランス : 1755 - 1842年 )の自画像(※)を、細部に至るまで実に見事に再現しています。 その大きさといい、素晴らしく精緻なテクニックといい、間違いなくKPM陶板画の「名品」と呼べる作品です!!!

※上品極まりない顔立ちのヴィジェ=ルブラン男爵夫人が、いかにも貴族の画家らしい上等な出で立ちで、 筆とパレットを持って、やはりとても美しい女性の肖像画を描いています。ベルリン窯をはじめとして、 ヨーロッパの王立窯では、この絵画を殊のほか好んでいたようで(ヴィジェ=ルブラン男爵夫人は当時のアイドル?)、 同じ絵画をモティーフにした陶板画や飾り皿等を、繰り返し制作しています。

なお、19世紀のベルリン窯(KPM)は、各地の絵付け工房に対して無地の陶板を供給していた事が知られていますが、 当然、工房によって技術の優劣もかなり有り、従って、それらの作品の間では、質的に大きな差が生じる事になりました(※)。 しかしながら、ブランドに弱い(?)日本市場において、KPMの陶板画というだけで、極めて稚拙な絵付けが施された作品が、 国際的には全く通用しない信じられない値段で売買されているケースをよく見かけますが、この作品は、 そういった二級や三級の作品とは一線を画する、レベルの高い・・然るべき本物の・・KPM陶板画です。

※陶板上に絵画を描くには、ひとつひとつの色に対して、窯に入れて焼き上がった後の(顔料の)色彩的な変化を 考慮しながら、何回にも分けて絵付け工程と焼き入れ工程を繰り返すという、気の遠くなるような煩雑で正確な 作業が必要となりますので、技術のちょっとした優劣によって、出来上がった作品に大きな差が生じてしまうという次第です。



※写真は、焦点があまく、多少の歪みと写り込みが有り、実際の色と若干異なっています。

    
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