アンティーク陶磁器

マイセン窯

フィギュア(人形:置物)

『弓を射る天使』

”Amor mit Bogen”

19世紀後半

ドイツ





真剣に狙いを定めている天使の表情がとても可愛らしい・・・

弓矢の道具立てが凝っていて

足元の鳩のつがいも睦まじい・・・

象徴的でロマンティックなオールド・マイセンのフィギュア作品です!!!


マイセン窯 : 白磁製手彩色フィギュア( 人形 : 置物 )

19世紀後半 ドイツ

底部に窯印(※)有り

※両下端にコブが有って、一般に ”ボタン剣” と呼ばれている、19世紀マイセン窯の典型的な窯印です。

サイズ : 高さ 約 18.8cm 幅(台座) 12.3cm±

参考文献 : ”Preis-Verzeichnis der Konigl. Sachs Porzellan-Manufactur in MEISSEN” Blatt 6 に類似作品(G30)掲載

コンディション : 細かく凹凸の多いマイセン・フィギュアにとって、多少のダメージが存在する事は、 ある意味で宿命とも言えるものであり、細部における微小な欠けやプロの手による修復がなされた損傷については、 世界中のどこの市場でも容認しています。この作品も、より詳細に細部を検証しましたところ、 矢筒の肩紐とハトの翼や尾が修復されており、弓矢が上塗りされています。また、花や葉の一部に欠け(筆者は、 この部分にダメージを受けていないオールド・マイセンの作品を見た事がありません)や、 左手の小指の先に、凝視しなければ判らない程度のごくわずかな欠けが有りますが、 鑑賞上は(少なくとも筆者は)ほとんど気になりませんし、その他に大きな瑕疵(かし)は無く、 19世紀に制作されたオールド・マイセンのフィギュア作品にしては、満足のゆく、良好な状態を保っています。

※指の先の欠けはよく有りますし、鑑賞上もあまり気になりませんので、本作品に関しては、 とりたてて修復をする必要は無いとは思いますが、(指の先を)修復する場合は、 一箇所あたり \5,000.〜\10,000. の予算で、(継ぎ目もほとんど目立たず)一見しただけでは 修復されているかどうか判らない程度に直せます(ご希望により、国内在住の非常に お上手な修復家の方をご紹介いたします)。

形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、 窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。 しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、 わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。 ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、 マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、 明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。

※本作品の天使は、英語で チェラブ [ cherub ] (独語も同スペル) と呼ばれる翼のある天使です。



※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。


落札希望価格
現在の
最高入札価格
ご入札者 入札締切日
on request \202,000. jurei '03/8/12
※落札されました