古伊万里
『染錦菊撫子文水注』
江戸中期
桐箱付き
発色の良い「菊」と「撫子」の上品で洗練された絵付け・・・
手の中に収まる大きさで
持てば持つほど愛着が湧く・・・
元禄期に輸出用として制作され
ヨーロッパの貴族に愛用されていたと想像される
大変に入手困難な「里帰り染錦」の逸品中の逸品です!!!
江戸中期(17世紀末:元禄期)と推定
桐箱付き
サイズ : 幅(取っ手を含む) 約 12.9cm 高さ(蓋を含む) 約 7.0cm
コンディション : 厳密に診れば、金彩や色絵の擦れ等が若干有り、(更にごく厳密に診れば)
窯焼きの際に入った自然な焼きムラ・窯キズ・釉薬の溜り・縁や高台部の(肉眼では判らない程の)
微少な当たり等が有るかもしれませんが、問題になるような欠けや割れは無く、
江戸中期からの伝来品にしては、充分に満足のゆく、大変に良好な状態を保っています。
元禄から享保にかけて、染付に金彩を施した「染錦」の皿や花瓶等が、主に東インド会社を通じて、欧州に
輸出され、例えば当時繁栄を誇った神聖ローマ帝国(ハプスブルグ家)女帝マリア・テレジア時代の
ウィーン等で盛んに収集されていました。しかしながら現代では、その時代の「染錦」が、
今回の出品作品のようにほぼ完全な形で市場に出回ることは極めて稀で、更に、(皿や鉢に比べ)こういった
「袋もの」は元々絶対数が少ないため、業者間の取引価格も年々高額になっています。
●輸出用の古伊万里は派手過ぎる作品が多いと思いますが、この水注は「菊」と「撫子」を
唐草状に描いたとても可愛らしいお品で、よく見かける染錦よりはるかに上品だと思います。
●取っ手の付け根の穴は、蓋のつまみを細い金鎖でつないで使うためのものだそうです。
●ヨーロッパでは、このサイズの水注をチョコレート・ポットとして使っていたそうで、
貴族に大切に愛用されていた事が伺えるとてもロマンティックな作品だと思います。
※ ご出品者様におかれましては、こんな貴重な作品を快くご提供いただき、衷心より厚く御礼申し上げます。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | \185,000. | mihoe | '03/7/15 |