古唐津
『無地唐津盃/絵唐津盃』
2点一組
安土桃山期頃
箱付き
素朴で奔放な作風が
作為の無い美意識を今に伝える・・・
例外的に状態の良い
安土桃山期の
収集欲を大いにくすぐられる
貴重で誠に渋い正真正銘の古唐津です!!!
安土桃山期頃
箱付き : 時代箱です。
サイズ : 直径 5.7cm± 高さ 3.0cm± / 直径 6.1cm± 高さ 3.0cm±
※ 唐津焼は、多数の窯が存在していたため、その作風も多岐にわたり、
本作品の様な絵唐津の他にも、刷毛目唐津、三島唐津、朝鮮唐津、青唐津、瀬戸唐津、彫絵唐津、彫唐津、
斑唐津、無地唐津等の作品が存在します。しかしながら、基本的な制作技術はある程度共通しているため、
その作風の差が明確でない事も多く、窯を特定するのがかなり困難な場合もあります。
●野育ちながら野卑に落ちず、また技に媚びず、品格を失わない焼き物。身近に置いて
自己主張をせず、いつの間にかその自然な滋味に包まれ、手放したくなくなる焼き物。
古唐津とはそういう焼き物です。
古唐津は日本人にしか理解できない焼き物の5つの要素、すなわち、「景色」「土味」「手ざわ
り」「古色」「映り」を十分に兼ね備えた焼き物なのです。
●とくに「古備前の徳利に古唐津の盃」というのが、日本の酒徒の究極の憧れの取り合
わせです。古唐津の盃は、酒を誘い酔い心地を増す心にくい存在です。
唐津ほど酒によく馴染む焼き物はありません。唐津ひとつあれば足りる、一生一盃は唐
津に尽きると言われるほど、唐津に「とり憑かれる」人が多いのです。
しかし、古唐津の盃は近頃大変な高騰ぶりで、一般の愛好家にはなかなか手の届かない
高嶺の花になってしまい、山盃から陶片まで、よいものは本当に少なくなりました。
呼び継ぎだらけの発掘物、発掘伝世品が殆どの中で、本当の「伝世品」を入手できる
方は非常に幸運です。
●この2点は、釉調から、おそらく同じ窯で焼かれたものと思われます。
小振りながら腰張り縁反りの堂々たる姿ですが、手に取るとごく滑らかで穏やかで、
口当たりもやわらかく、極めて唇に心地よいものです。
釉調は総じて朽葉色で、小さな石ハゼや高台脇の指あと、腰下のかいらぎ状の釉流
れが、この作品に一段と趣を添えています。
朽葉色の釉はしっとりした伝世の味わいと古色を見せており、とても酒映りがよく、
酒を入れると貫入がキラキラときらめいて、大変美しいものです。
高台を見れば、ねっとりした唐津の土に鮮明な糸切り底が見られますが、伝世品のた
め、土は更に滑らかになっています。
姿、形、釉調などは、出光美術館所蔵の奥高麗茶碗「さざれ石」を思わせる出来栄えです。
これで茶碗の大きさなら、奥高麗の名碗になっていたかもしれません。
特に1点は、さりげない鉄釉で模様が添えられている絵唐津になっています。古い箱に
2点大事に納められて今に伝わりました。
●最近は唐津の盃が大変な人気ですので、発掘の青唐津の山盃でも、状態が良ければ、
20〜30万円、このように伝世品なら、キズがあっても、一客50万円から、
絵唐津や大降りの筒盃になるとゆうに100万円を超えます。伝世品は本当に希少です。
また、おそらく同じ窯の作品ですので、おひとりでふたつ日替わりで使うも良し、
おふたりでひとつずつ使うも良し、より一層、趣深いお酒が楽しめる事と思います。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | \671,000. | NFM | '03/10/3 |