陶磁器

藍古九谷

『花鳥図五寸皿』

江戸前期




※絵付け部の白い部分は光の反射で傷ではありません。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。


手間のかかる墨弾きで施された縁の渦文・・・

「花鳥図」の非常に能筆な絵付け・・・

いかにも古九谷様式といった内向きの砂付き高台・・・

条件が整っている

江戸前期の大変に美しい五寸皿です!!!


藍古九谷 : 染付五寸皿

江戸前期と推定

サイズ : 直径 14.9cm± 高さ 2.5cm±


コンディション : 「古九谷」 には、「初期伊万里」 と同様、多少のダメージは許されますが、 この作品にも、詳細に診ますと、(ダメージとは言えないレベルの)窯焼きの際に入った自然な焼きムラ・ 釉薬の貫入・擦れが有り、更に厳密に診れば、欠け・割れとは呼べない(肉眼では識別不可能なレベルの) 微少な当たり等が有るかもしれませんが、問題になるような大きな瑕疵(かし)は無く、 江戸前期の作品にしては、直しも無く、充分に満足のゆく、非常に良好な状態を保っています。

「古九谷」 は、「藍古九谷」 「赤絵古九谷」 「青手古九谷」 等々に分類され、その正確な生産地(窯の所在地)や手法など、 未だに解明されていない”謎”の部分が多いのですが、本作品には、いわゆる 「藍古九谷」 として扱われている 作品の条件(あるいは特徴)が揃っているため、「藍古九谷」 と判定させていただきました(以前は 「古伊万里」 と 総称される事の多かったこういった作品も、現在では、「古九谷」様式の特徴を備えているものは 「古九谷」 の集合に 分類されています)。


・・・以下、ご出品者様のコメントを掲載させていただきます(弊社で要約/順不同)・・・

●本作品は、非常に手間のかかる「墨弾き」(すみはじき)による緻密な文様が施された寛文期(1661〜1673年)の名品です。

●この寛文期様式の作品は、初期伊万里から延宝年間(1673〜1681年)の様式に移行する過程を
 説明するために設定された様式で、凝った「墨弾き」とともに、重厚で力強い作風が印象的です。

●本作品は、この時期の「墨弾き」の皿の特徴である内向きの高台や砂粒の付着等の条件が整っており、間違いの無い作品です。

●本作品には、当時の焼成技術からして、やむを得ない窯キズや釉薬の貫入等が
   有りますが、その点も、この時代の作品の特徴としてご了承いただきたく存じます。


※ ご出品者様におかれましては、こんな貴重な作品を快くご提供いただき、衷心より厚く御礼申し上げます。


落札希望価格
現在の
最高入札価格
ご入札者 入札締切日
on request \90,000. micaaki '03/11/24
※落札されました