原 羊遊斎
『松梅蒔絵竹香合』
江戸後期
共箱付き
江戸期に蒔絵師として頂点を極めた羊遊斎・・・
驚異的な薄さの竹の器胎に琳派風の老松を堂々とあしらい
金銀蒔絵で施した可憐な梅二輪をあわせて「松竹梅」という凝った趣向・・・
日本の伝統工芸のレベルの高さを改めて誇りに感じ
所有し愛でる喜びを末永く伝える事ができる・・・
本当に有り難くも貴重な蒔絵の大名品です!!!
江戸後期(文化・文政・天保期頃)
作者 : 原 羊遊斎 [ Youyusai Hara ] ( 日本 : 1772 - 1845年 )
底部に黒漆描銘 「羊」 有り
共箱付き : 蓋に書き付けの銘 / 底に落款(「羊遊斎」 の署名と 「更山」 の印)有り
※ 名物裂写し 「獅子狩文錦」 の仕覆(しふく)も付いています。
サイズ : 直径 6.0cm± 高さ 4.0cm±
コンディション : 厳密に診ると、蓋の内側(蓋と本体が重なる場所)に
指摘されなければ判らないレベルのごくわずかな擦れ(使用中に発生する
自然な擦れですので、欠点とは呼べないかもしれません)が一箇所有り、
更に厳密に診れば、(肉眼では識別不可能なレベルの)微少な当たりや擦れ等が
他にも有るかもしれませんが、問題になるような大きな瑕疵(かし)は無く、
江戸期からの伝世品にしては、充分に完品と呼べる程、大変に良好な状態を保っています。
●江戸/神田に生まれた羊遊斎は、文化・文政・天保期にかけて江戸の町で一世を風靡し、
蒔絵師として頂点を極めました。江戸琳派の画家/酒井抱一が描いたデザインを使用して瀟洒で洗練さ
れた作風の蒔絵を創出し、大名から町人にいたる幅広い層から高い支持を得ました。
茶人大名として有名な松平不昧のお抱え蒔絵師として活躍し、歌舞伎役者の七代目市川団十郎や
狂歌師の大田蜀山人等々、当時一流の文化人との交流でも知られています。
●江戸時代、美術は人々の生活に息付き、今日私たちが言うところの“絵画”と“デ
ザイン”の境は無く、共に享受されていました。それを顕著に示すのが、「琳派(りんぱ)」
の展開です。
●本作品は、驚異的な薄さの竹の器胎を元に、蓋表に琳派風の老松を堂々とあしらい、
蓋裏に金銀蒔絵で可憐な梅二輪とあわせて「松竹梅」という趣向・・江戸の粋を体現した
本当に素晴らしい香合です。松竹梅ですので、お正月等の様々なお祝いの席に
大活躍してくれる事と思います。
●底に羊遊斎の黒漆描銘「羊」が有り、共箱には羊遊斎の自筆書き付けと署名および「更山」の
印が有ります(羊遊斎は、「更山」や「交山」の号も使用していました)。
また、名物裂写し「獅子狩文錦」で仕覆も誂えてあります。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | \800,000. | NFM | '03/12/1 |