マイセン窯
フィギュア(人形:置物)
『ワトー壷のまわりで遊ぶ犬と天使達』
”Gruppe mit Vase, an letzterer figuren-Malerei nach Watteau.”
19世紀
ドイツ
その回りで遊ぶ無邪気な天使と愛くるしい犬・・・
オールド・マイセンならではの
高い技術に裏付けられた細部にわたる緻密で丁寧な仕事・・・
とても飾り映えのする
コレクター垂涎のグループ・フィギュア作品です!!!
19世紀(前半と推定) ドイツ
底部に窯印(※)他有り
※ 両下端にコブが有って、一般に ”ボタン剣” と呼ばれている、19世紀マイセン窯の典型的な窯印です。
サイズ : 高さ 約 26.0cm 幅(台座) 約 16.3cm
参考文献 : ”Preis-Verzeichnis der Konigl. Sachs Porzellan-Manufactur in MEISSEN” Blatt 41 に類似作品(1009)掲載
コンディション : 細かく凹凸の多いマイセン・フィギュアにとって、多少のダメージが存在する事は、
ある意味で宿命とも言えるものであり、細部における微小な欠けやプロの手による修復がなされた損傷については、
世界中のどこの市場でも容認しています。特に、本作品のように19世紀に制作されたフィギュア作品に関しては、
完品と言えるものはほとんど存在しません。ちなみに本作品も、台座の葉にわずかな欠けが有り、
左の天使の左足の指・壷の蓋の縁や鳥・リースの花・木の葉等に修復箇所が有りますが(こういった部分に
ダメージを受けていないアンティークのフィギュア作品をほとんど見た事が有りません)、鑑賞上は(少なくとも筆者は)
ほとんど気になりませんし、その他に大きな瑕疵(かし)は無く(もし他に修復が有るとすれば、非常に上手く
修復されている事になります)、19世紀に制作されたオールド・マイセンのグループ・フィギュア作品にしては、
充分に満足のゆく良好な状態を保っています。
※ 専門家の鑑定を経ないで直接出品できるフリーマーケット的な
ネット・オークションでは仕方ない事とは思いますが、一見本格的に見える(会場を設営するタイプの)
国内オークションにも、部位が欠落しているマイセンの欠陥作品が、その報告をしないで出品されてるケース
を時折見かけますので(例えば本作品と同モデルの場合ですと、壷の蓋が欠落している欠陥作品が、
その旨を報告しないでフリーマーケット的ネット・オークションに出品されているのを最近見かけました)、
何卒、お気を付けくださいませ。
※ 形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、
窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。
しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、
わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。
ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、
マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、
明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | \668,000. | makoto | '04/1/30 |