マイセン窯
フィギュア(人形:置物)
『僕が彼等を結び付けてあげるよ』
“Je les accouple ”
19世紀
ドイツ
台座に象徴的な標語があしらわれている
アシエ原型のデヴィーゼンキント・・・
燃え上がるふたつのハートを
一生懸命に結び合わせようとする天使の真剣な表情が面白い・・・
とても愛らしいモティーフのオールド・マイセン・フィギュアです!!!
19世紀 ドイツ
底部に窯印(※)有り
※ 両下端にコブが有って、一般に “ボタン剣” と呼ばれている、19世紀マイセン窯の典型的な窯印です。
サイズ : 高さ 約13.2cm 幅(台座) 5.8cm±
参考文献 : “Preis-Verzeichnis der Konigl. Sachs Porzellan-Manufactur in MEISSEN” Blatt 11 に類似作品(F9)掲載
トライアングル・ベース(三角形の台座)に象徴的なフランス語の標語があしらわれている
デヴィーゼンキント(もしくはモットー・チャイルド)と呼ばれているこの愛らしい天使シリーズは、
18世紀に請われてフランスからマイセン窯へやって来た
ミシェル・ヴィクトール・アシエ [ Michel Victor Acier ] ( 1736 - 1799年 ) によって原型が制作され、
以来、現在に至るまで連綿と作り続けられている、最も人気の高いシングル・フィギュア・シリーズです。
※ 本作品の天使は、英語で チェラブ [ cherub ] (独語も同スペル) と呼ばれる翼のある天使です。
コンディション : 細かく凹凸の多いマイセン・フィギュアにとって、多少のダメージが存在する事は、
ある意味で宿命とも言えるものであり、細部における微小な欠けやプロの手による修復がなされた損傷については、
世界中のどこの市場でも容認しています。この作品にも、左右のハートの炎やリボンに修復箇所
が有りますが(こういった部分にダメージを受けていないアンティークのフィギュアをほとんど見た事が有りませんし、本作品に
関しては、非常に丁寧に修復されており、かえって好感を覚えます)、鑑賞上はほとんど気になりませんし、
その他に大きな瑕疵(かし)は無く(もし他に修復が有るとすれば、非常に上手く修復されている事になります)、
19世紀に制作されたオールド・マイセンのフィギュア作品にしては、充分に満足のゆく状態を保っています。
※ 形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、
窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。
しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、
わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。
ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、
マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、
明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | \156,000. | Summy | '04/9/24 |