マイセン窯
フィギュア(人形:置物)
『お仕置きをされる少年』
“Knabe an Stuhl gebunden”
19世紀
ドイツ
眺めていると
慈悲心が呼び起こされて何だか優しい気持ちになれる・・・
瞬間的な表情を見事にとらえたその繊細な絵付けはもちろんの事
衣装の巧みなレース使いや凝った道具立てがとても魅力的な
大変に作行きの良いオールド・マイセンの傑作フィギュアです!!!
19世紀 ドイツ
底部に窯印(※)有り
※ この作品の窯印は多少不鮮明ですが、よく見れば、一般に “ボタン剣” と呼ばれる
19世紀マイセン窯の窯印である事が判りますし(窯印が、平らな吸収の良い底面に描かれ、
その上から釉薬をかけていない場合は、本作品の様に、不鮮明になる事がよくあります)、
その作行きからも、マイセン窯で19世紀に制作された作品である事は間違いありません。
参考文献 : “Preis-Verzeichnis der Konigl. Sachs Porzellan-Manufactur in MEISSEN” Blatt 11 に類似作品(F49)掲載
悪戯のお仕置きに、足を紐で結えられて、ご丁寧な事に、更に
椅子に縛り付けられた男の子が、べそをかきながら許しを乞うています。
さすがにマイセンだけあって、その情けない表情の泣きっ面を、
生き生きと見事に表現していて、今にも「うぇーん」という泣き声が聞こえてきそうです。
よしよし・・・もうそろそろ許してあげましょう!!!
※ 形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、
窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。
しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、
わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。
ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、
マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、
明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。
※ 専門家の鑑定を経ないで直接出品できるフリーマーケット的な
ネット・オークションでは仕方ないのかもしれませんが、明らかなニセモノをはじめ、
部位が欠落していたりキャンセル・マークをパテで埋めて偽装した様なマイセン・フィギュアの欠陥作品が、
その事実を隠して出品されているケースをよく見かけますので、何卒、お気を付けくださいませ。
※ 本作品は、元々、国際的な有名オークションに出品されたもので(弊社で確認済み)、
西洋古陶磁専門のエキスパート(権威)が鑑定をしていますので、真贋や制作年代の判定に間違いはありません。
ご安心ください。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | \128,000. | Kazu | '05/3/5 |