陶磁器

マイセン窯

フィギュア(人形:置物)

『小鳥と戯れる天使(四大元素:空気)』

“Die Luft”

20世紀初頭

ドイツ




※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。


とても愛らしいモティーフ・・・

凝った道具立ての細部にまで行き届いた丁寧な仕事・・・

マイセンらしい高い技術と芸術性を堪能できる

非常に人気のある“四大元素”シリーズのフィギュア作品です!!!


マイセン窯 : 白磁製手彩色フィギュア( 人形 : 置物 )

20世紀初頭 ドイツ

底部に窯印他有り

サイズ : 高さ 約 13.3cm 幅(台座) 約 12.3cm

参考文献 : “Preis-Verzeichnis der Konigl. Sachs Porzellan-Manufactur in MEISSEN” Blatt 7 に類似作品(C99)掲載


コンディション : 細かく凹凸の多いマイセン・フィギュアにとって、多少のダメージが存在する事は、 ある意味で宿命とも言えるものであり、細部における微小な欠けやプロの手による修復がなされた損傷については、 世界中どこの市場でも容認しています。この作品にも、厳密に診ると、葉に修復箇所が有りますが (非常に丁寧に修復されており、かえって好感を覚えますし、指摘されなければ判らない程度です)、 掲載写真でもお判りの通り、鑑賞上は(少なくとも筆者は)ほとんど気になりませんし、 その他に大きな瑕疵(かし)は無く(もし他に修復が有るとすれば、非常に上手く修復されている事douになります)、 全体的に、20世紀初頭に制作されたマイセンのフィギュア作品としては、非常に良好な状態を保っています。

とても可愛い表情の天使が、バード・ケイジ(鳥かご)を開けて小鳥と戯れています。 あるいは、鳥を逃がしてやっているのかもしれません(?)。翼の無い天使だから、羽根が欲しいのかも(?)。

天使の髪の毛やまとった布で表現した“風”の躍動感が素晴らしく(天使の足元に“フイゴ”が有るのも、 “風”を意識しているのでしょう)、バード・ケイジの造作もとても凝っていて(そんな所にも マイセン窯の高い技術が見て取れます!)、思わず見入ってしまう非常に出来の良い20世紀マイセン窯の逸品です。

※ 本作品の“天使”は、翼のある“天使”ではありませんが、布のまとい方で“天使”と判断できます。

※ 形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、 窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。 しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、 わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。 ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、 マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、 明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。

※ 専門家の鑑定を経ないで直接出品できるフリーマーケット的な ネット・オークションでは仕方ないのかもしれませんが、明らかなニセモノをはじめ、 部位が欠落していたりキャンセル・マークをパテで埋めて偽装した様なマイセン・フィギュアの欠陥作品が、 その事実を隠して出品されているケースをよく見かけますので、何卒、お気を付けくださいませ。

※ 本作品は、西洋古陶磁の国際的な権威が鑑定していますので、真贋や制作年代の判定に間違いはありません。ご安心ください。

※ 将来、もし、修復が必要になりました場合は、日本国内の優秀な修復家の方を直接ご紹介いたします。




※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。


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