ボタニカル・アート(植物画)
ソーントン博士 『フローラの神殿』シリーズより
『ザ・ホワイト・リリー(白百合)』
Dr. Thornton's “The Temple of Flora”
“The White Lily”
1800年(初版/初刷り) 英国
額付き
人類が到達した≪技術的な≫最高峰の銅版画と賞賛され
その再現が不可能とも言われている
ボタニカル・アートの頂点・・・
銅版画とはにわかに信じ難く
鳥肌が立つほど美しい
非常に入手困難な大型作品です!!!
※ “c.” はラテン語の “circa” の略で、「およそ」 または 「頃」 という意味です。
原画作者 : ピーター・チャールズ・ヘンダーソン [ Peter Charles Henderson ] ( 英国 : fl. 1799 - 1829年 )
※ 当時の人気画家 P.C.ヘンダーソンが、このシリーズを企画したソーントン博士に請われて原画を制作しています。
※ “fl.” はラテン語の “floruit” の略で、「在世期」 または 「活動期」 という意味です。
生没年が不明な人物の場合に使用します。
彫版師 : ジョセフ・コンスタンティン・スタドラー [ Joseph Constantine Stadler ] ( 英国 : fl. 1780 - 1812年 )
1800年(初版/初刷り) 英国
銅版画 : 様々な技法で彫版された銅版で多色刷りされ、更に、手彩色で仕上げられています。
額付き : 現状はシートのみですが、落札決定後に額装してお渡しします(新品の額を使用)。
シート・サイズ : 55.7cm± * 44.0cm±
プレート・マーク・サイズ : 52.4cm± * 39.9cm±
コンディション : この作品は、すべて、制作当時からトリミングされ
糸止めされており(従って、欠点とは言えないと思います)、版画のマージン(余白)にも、
自然な折れ・しわ・汚れ等がごくわずか有りますが、イメージにはほとんど影響が無く、
頒布された状態を保っており、200年以上前に制作された版画作品にしては、
例外的に良好で、制作当時そのままの色を偲ばせる本当に美しい色彩です。
同じ銅版で刷られた2版や3版は(銅版の耐久性は石版よりもかなり劣るため)
制作時からこの微妙な色が元々出ていませんし、
なにしろ制作後200年以上も経過しているわけですから、
初版でも色褪せているものが圧倒的に多い中、本作品は、ほぼ完全と言える色彩を保っています。
ボタニカル・アート(植物画)史上最美の図譜集と評される『フローラの神殿』の一連の作品は、アクアテ
ィント/メゾティント/線刻彫版法/点刻彫版法等の技法を駆使した複数の銅版で精密に多色刷りされ、更
に、手彩色で仕上げるという、途方もない手間と費用をかけて制作されています。現代に伝わる銅版画技術では、
その再現が不可能とも言われており、技術的に人類が到達した最高峰の銅版画作品と賞賛されています。
また、その驚くほど大胆な構図と奥行きのある色彩は、20世紀の“花の画家”ジョージア・オキーフの官能的で
象徴的な表現に通じる(上回る?)ものがあり、200年以上前に制作された作品とは思えないほど、
新鮮な感動と衝撃を禁じ得ません。『フローラの神殿』の印象を「ふるえるほどの美しさ」と表現した・・・
ある有名な小説家の言葉も、異議なく賛同できます。
参考価格 : 本作品を含む作品セット(完全シリーズには、扉絵の他に、本作品の様な植物図譜が30点含まれています)が、
各版画の仮綴じ表紙を取り去られて同一の表紙に装丁された状態で、
1999年3月にロンドンで開催されたオークションに出品された際には、
1,790万〜2,230万円のエスティメイト価格(落札手数料込み・
当時の為替レートで計算)が設定されていました(東京の某公立美術館では、
初版の全シリーズを、以前、1,350万円で購入されたと
聞いていますので、最近かなり値上がりしているということになります)。
従いまして、(植物図譜点数のみで換算して)1点平均で約64万〜80万円となりますが、
この『ザ・ホワイト・リリー(白百合)』は、
シリーズの中でも人気・価格とも上の部類ですから、
クラス別の価格を設定すれば、「充分に80万〜120万円位の価値がある」
と言われても反論できません。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと照明による明暗や色ムラが有り、実際の色彩と若干異なっています。
※写真では、作品の一部に赤や緑のうっすらとした斑点状のシミが有るように見えますが、実際の作品には有りません。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | private | ot | '05/6/6 |