マイセン窯
フィギュア(人形:置物)
『略奪愛』
“Raub der Proserpina”
19世紀
ドイツ
冥界の王“ハデス”と春の女神“ペルセポネ”の物語・・・
今まさにさらわれそうな
その瞬間の表情と動きを見事にとらえた
非常に有名なフィギュア作品・・・
しかも
保存状態が大変良好な上に修復もほぼ完璧になされている・・・
高い技術力と芸術性に裏付けられた
収集欲を大いにくすぐられる
とても魅力的なオールド・マイセンの傑作です!!!
19世紀 ドイツ
底部に窯印(※)有り
※ 両下端にコブが有って、一般に “ボタン剣” と呼ばれている、19世紀マイセン窯の典型的な窯印です。
サイズ : 高さ 約 25.2cm 幅(台座) 約 11.4cm
参考文献 : “Preis-Verzeichnis der Konigl. Sachs Porzellan-Manufactur in MEISSEN” Blatt 16 に類似作品(1448)掲載
本作品は、ギリシャ神話の「冥界の王“ハデス”が、ゼウスと農業の女神“デメテル”の間に
生まれた娘である春の女神“ぺルセポネ(ローマ名:プロセルピナ)”を連れ去る」
という物語をモティーフにしたものです。
なお、マイセンが制作した本作品と同じ様な『略奪愛』を題材とするフィギュアは四種類あり、
本作品と同じタイプのものは、その四種の中で最大で、作行きも最も凝っており、
国際的なオークションでも(同時期に制作された、同じ様なコンディションの場合は)
他の三種の『略奪愛』よりも(かなり)高く落札されます。
※ 形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、
窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。
しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、
わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。
ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、
マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、
明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。
※ 専門家の鑑定を経ないで直接出品できるフリーマーケット的な
ネット・オークションでは仕方ないのかもしれませんが、明らかなニセモノをはじめ、
部位が欠落していたりキャンセル・マークをパテで埋めて偽装した様なマイセン・フィギュアの欠陥作品が、
その事実を隠して出品されているケースをよく見かけますので、何卒、お気を付けくださいませ。
※ 将来、もし、修復が必要になりました場合は、日本国内の優秀な修復家の方を直接ご紹介いたします。
ご出品者様におかれましては、こんな貴重な作品を快くご提供いただきまして、衷心より厚く御礼申し上げます。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | \330,000. | makoto | '05/4/9 |