ガブリエル・アージー=ルソー
『スタペリア文花器』
20世紀前半
フランス
紫と緑灰色の淡彩と陰刻の渦巻模様が施された素地に
レリーフ状にあしらわれている立体的で不思議なスタペリアの花冠・・・
数字上のサイズは小振りでも
受けるイマジネーションは
広く奥深いアージー=ルソー独特の世界観・・・
非常に存在感があって資産性も高い
アール・デコのガラス芸術を体現する逸品中の逸品です!!!
20世紀前半 フランス
作品側面下部に “ARGY RIUSSEAU” の陰刻銘有り
サイズ : 高さ 11.4cm± 最大径 5.5cm±
コンディション : 詳細に診れば、多少の汚れが一部有り、更に厳密に診れば、
多少の擦れやスクラッチ(引っかき傷)、あるいは、ピンホール・ニック(針の先で突いたような
刻み目や穴状のくぼみ)等も有るかもしれませんが、写真の通り、問題になるような大きな瑕疵(かし)は無く、
全体的には、完品と言える程の、大変に良好な状態を保っています。
古代ガラスの失われた技法であったパート・ド・ヴェールは、アンリ・クロ、
アルマリック・ワルター、ガブリエル・アージー=ルソー等の血の滲むような努力によって、
アール・ヌーヴォーからアール・デコ期のフランスで蘇りましたが、
あまりに手間のかかる技法ゆえに、パート・ド・ヴェール技法を駆使して制作された作品数は
元々多くなく、現存数は更に少ないため、希少性の高い入手困難な作品となっています。
パート・ド・ヴェール [ Pate de Verre ] とは、古代のガラス作品でも見られる、色ガラスを粉末にし、
耐火性の型に入れ、その型ごと窯の中で焼き上げるという、七宝工芸と陶芸とガラス工芸のテクニックを
融合したような技法で、その膨大な手間とクォリティー・コントロールの難しさから、
現代ではほとんど用いられていません(例えば、型から取り出した作品は、溶融成型した表面を
注意深く丁寧に研磨しなくてはなりませんが、その作業には非常に手間を要したそうで、
それ故、パート・ド・ヴェールの作品は量産には向かず、こういった芸術ガラス作品の製法としてのみ
伝えられました)。また、ほぼ全てのパート・ド・ヴェール作家が、その技術を
一子相伝の秘法として公開しなかったため、このテクニックを駆使できる作家も非常に少なく、
人類にとっては、“ロスト・テクノロジー”とも言える・・正に“幻の技法”になりつつあります。
※ こういったガラス作品は、掲載写真の色合いの違いでもお判りのように、照明の当て方で、かなり異なって見えます。
※ ガラス作品ですから、色合いの濃い部分は、光源(電球)を内部や後方に置く事で、彩度が増し、より鮮やかに見えます。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | \402,000. | to | '05/6/27 |