アール・ヌーヴォー&アール・デコ/ガラス

ガブリエル・アージー=ルソー

『スタペリア文花器』

20世紀前半

フランス




※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。


幻の技法“パート・ド・ヴェール”を自在に操り

紫と緑灰色の淡彩と陰刻の渦巻模様が施された素地に

レリーフ状にあしらわれている立体的で不思議なスタペリアの花冠・・・

数字上のサイズは小振りでも

受けるイマジネーションは

広く奥深いアージー=ルソー独特の世界観・・・

非常に存在感があって資産性も高い

アール・デコのガラス芸術を体現する逸品中の逸品です!!!


ガブリエル・アージー=ルソー ( または アルジィ=ルソー ) [ Gabriel Argy-Rousseau ] ( フランス : 1885 - 1953年 )

20世紀前半 フランス

作品側面下部に “ARGY RIUSSEAU” の陰刻銘有り

サイズ : 高さ 11.4cm± 最大径 5.5cm±


コンディション : 詳細に診れば、多少の汚れが一部有り、更に厳密に診れば、 多少の擦れやスクラッチ(引っかき傷)、あるいは、ピンホール・ニック(針の先で突いたような 刻み目や穴状のくぼみ)等も有るかもしれませんが、写真の通り、問題になるような大きな瑕疵(かし)は無く、 全体的には、完品と言える程の、大変に良好な状態を保っています。

古代ガラスの失われた技法であったパート・ド・ヴェールは、アンリ・クロ、 アルマリック・ワルター、ガブリエル・アージー=ルソー等の血の滲むような努力によって、 アール・ヌーヴォーからアール・デコ期のフランスで蘇りましたが、 あまりに手間のかかる技法ゆえに、パート・ド・ヴェール技法を駆使して制作された作品数は 元々多くなく、現存数は更に少ないため、希少性の高い入手困難な作品となっています。

パート・ド・ヴェール [ Pate de Verre ] とは、古代のガラス作品でも見られる、色ガラスを粉末にし、 耐火性の型に入れ、その型ごと窯の中で焼き上げるという、七宝工芸と陶芸とガラス工芸のテクニックを 融合したような技法で、その膨大な手間とクォリティー・コントロールの難しさから、 現代ではほとんど用いられていません(例えば、型から取り出した作品は、溶融成型した表面を 注意深く丁寧に研磨しなくてはなりませんが、その作業には非常に手間を要したそうで、 それ故、パート・ド・ヴェールの作品は量産には向かず、こういった芸術ガラス作品の製法としてのみ 伝えられました)。また、ほぼ全てのパート・ド・ヴェール作家が、その技術を 一子相伝の秘法として公開しなかったため、このテクニックを駆使できる作家も非常に少なく、 人類にとっては、“ロスト・テクノロジー”とも言える・・正に“幻の技法”になりつつあります。

※ 本作品は、一見、不安定そうにも見えますが、底部が重いため、実際は結構倒れ難く安定感があります。
   ただし、念のため、作品の転倒を防止するアンカー・ワックスを(少量ですが充分な量だけ)お付けします。

※ こういったガラス作品は、掲載写真の色合いの違いでもお判りのように、照明の当て方で、かなり異なって見えます。

※ ガラス作品ですから、色合いの濃い部分は、光源(電球)を内部や後方に置く事で、彩度が増し、より鮮やかに見えます。








※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。



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