アール・ヌーヴォー&アール・デコ/ガラス

アルマリック・ワルター

アンリ・ベルジェ

『ざりがに形置物(文鎮:ペーパーウェイト)』

20世紀前半

フランス




※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。


水辺を意識したのか?

エメラルド・グリーンのガラスの上に鎮座する

何だか懐かしさを覚えるザリガニ・・・

見かけ上の印象を裏切り

驚くほどズッシリと重く

手中でいつまでも愛玩していたくなる・・・

幻の技法“パート・ド・ヴェール”の名手アルマリック・ワルターと

ガラス芸術の“都”ナンシーに多大な貢献をしたデザイナーのアンリ・ベルジェが

刺激し合いながらコラボレートした

ダブル・ネームの非常に価値の高い作品です!!!


アルマリック・ワルター ( または アルメリック・ワルター ) [ Almeric Walter ] ( フランス : 1859 - 1942年 ) ※


アンリ・ベルジェ [ Henri Berge ] ( フランス : 1870 - 1937年 )

※ ワルターの生没年に付きましては、1870 - 1959年 とする説もあります。

20世紀前半 フランス/ナンシー

作品側面下部に “A WALTER NANCY” と “Berge sc” の陰刻銘有り

箱と照明台付き

サイズ : 高さ 約 4.8cm 最大幅 約 7.3cm


コンディション : 詳細に診れば、多少の汚れが一部有り、更に厳密に診れば、 多少の擦れやスクラッチ(引っかき傷)、あるいは、ピンホール・ニック(針の先で突いたような 刻み目や穴状のくぼみ)等も有るかもしれませんが、写真の通り、問題になるような大きな瑕疵(かし)は無く、 全体的には、完品と言える程の、大変に良好な状態を保っています。

古代ガラスの失われた技法であったパート・ド・ヴェールは、アンリ・クロ、 アルマリック・ワルター、ガブリエル・アージー=ルソー等の血の滲むような努力によって、 アール・ヌーヴォーからアール・デコ期のフランスで蘇りましたが、 あまりに手間のかかる技法ゆえに、パート・ド・ヴェール技法を駆使して制作された作品数は 元々多くなく、現存数は更に少ないため、希少性の高い入手困難な作品となっています。

パート・ド・ヴェール [ Pate de Verre ] とは、古代のガラス作品でも見られる、色ガラスを粉末にし、 耐火性の型に入れ、その型ごと窯の中で焼き上げるという、七宝工芸と陶芸とガラス工芸のテクニックを 融合したような技法で、その膨大な手間とクォリティー・コントロールの難しさから、 現代ではほとんど用いられていません(例えば、型から取り出した作品は、溶融成型した表面を 注意深く丁寧に研磨しなくてはなりませんが、その作業には非常に手間を要したそうで、 それ故、パート・ド・ヴェールの作品は量産には向かず、こういった芸術ガラス作品の製法としてのみ 伝えられました)。また、ほぼ全てのパート・ド・ヴェール作家が、その技術を 一子相伝の秘法として公開しなかったため、このテクニックを駆使できる作家も非常に少なく、 人類にとっては、“ロスト・テクノロジー”とも言える・・正に“幻の技法”になりつつあります。

※ こういったガラス作品は、掲載写真の色合いの違いでもお判りのように、照明の当て方や使い方次第で、かなり異なって見えます。











※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。



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