マイセン窯
フィギュア(人形:置物)
『酒神バッカスの巫女と天使達』
18世紀中頃(1755年頃)
ドイツ
酒神バッカスの巫女と天使達・・・
繊細な技術を際立たせるため
わざと小振りに作られている上に
とても生き生きとした存在感があり
眺めていると不思議と楽しい気分になれる・・・
約250年も前に制作された
マイセン・コレクター垂涎の
非常に貴重で魅力的な
4体フィギュアのマスター・ピースです!!!
18世紀中頃(1755年頃) ドイツ
台座部の側面に窯印(※)有り
※ 1731年〜1765年頃に使われたマイセン窯の典型的な双剣の窯印のひとつです。
※ 本作品の窯印は、台座側面の狭い場所に入れるため、双剣の上部を短めに描いていますが、18世紀マイセン窯のフィギュア作品では
よくある事で、いずれにしても本作品は、国際的な権威による鑑定からも、18世紀中頃に制作された作品である事は間違いありません。
サイズ : 高さ 約 11.4cm 幅(台座) 約 12.8cm
※ 本作品の天使は、チェラブ [ cherub ] (英語・独語とも同スペル) と呼ばれる翼の有る天使と 翼の無い天使との組み合わせです。
コンディション : 細かく凹凸の多いマイセン・フィギュアにとって、多少のダメージが存在する事は、
ある意味で宿命とも言えるものであり、細部における微小な欠けやプロの手による修復がなされた損傷については、
世界中どこの市場でも容認しています。この作品にも、手足の指や葉等々に僅かな欠けや修復箇所が有りますが
(こういった部分に全くダメージを受けていない18世紀のフィギュア作品を見た事が有りませんし、
本作品に関しては、非常に丁寧に修復されており、かえって好感を覚えます)、掲載写真でもお判りの通り、
鑑賞上はほとんど気になりませんし、その他に大きな瑕疵(かし)は無く(もし他に修復が有るとすれば、
非常に上手く修復されている事になります)、18世紀に制作されたオールド・マイセンの、
グループ・フィギュア作品にしては、充分に満足のゆく状態を保っています。
なお、本作品の台座の一部に、制作時(焼成時)にできたヒビ状の割れ目が有りますが、
18世紀に制作されたフィギュア作品には、ほとんどと言っても過言ではないほど、
そういった(焼成時に出来た)窯キズが有り、ここではあえて欠点とは申し上げませんし(マイセン窯でも、
当時は、そういった窯キズを必然的なものとして捉え、大きな欠点とは見なしていませんでした)、
逆に、18世紀のマイセン窯で制作されたフィギュア作品の証拠(もしくは特徴)と捉えるべきだと思います。
18世紀初頭にヨーロッパで最初に硬質の白磁器の制作に成功したマイセンは、その後、18世紀全般を通じて、
ヨーロッパ磁器芸術の頂点に君臨する事になりますが、この時期に制作されたマイセンの作品は、
欧米のコレクターの間で非常に人気が高く、その査定価格に付いても別格の扱いを受けています。
形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、
窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。
しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、
わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。
ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、
マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、
明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。
※ 専門家の鑑定を経ないで直接出品できるフリーマーケット的な
ネット・オークションでは仕方ないのかもしれませんが、明らかなニセモノをはじめ、
部位が欠落していたりキャンセル・マークをパテで埋めて偽装した様なマイセン・フィギュアの欠陥作品が、
その事実を隠して(もしくは、出品者自身が気付かないで)出品されているケースをよく見かけますので、
何卒、お気を付けくださいませ。
※ 将来、もし、修復が必要になりました場合は、日本国内の優秀な修復家の方を直接ご紹介いたします。
ご出品者様におかれましては、こんな貴重な作品を快くご提供いただきまして、衷心より厚く御礼申し上げます。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | private | private | '05/10/12 |