マイセン窯
フィギュア(人形:置物)
『春』
“Der Fruhling”
18世紀後半 - 19世紀前半 (1774-1814年)
ドイツ
暖かで華やかな雰囲気の
とても出来の良いグループ・フィギュア・・・
しかも
18世紀後半から19世紀前半のマルコリーニ期に制作された
非常に貴重で魅力的な
オールド・マイセン中のオールド・マイセン作品です!!!
18世紀後半 - 19世紀前半 (1774-1814年) ドイツ
底部に窯印(※)他有り
※ 双剣の柄の間や下に六芒星や八芒星のあるマークは、マルコリーニ [ Marcolini ] が
マイセン窯の所長を勤めた1774年〜1814年の間に使われていた典型的な窯印です。
サイズ : 高さ 約 15.9cm 幅(台座) 約 12.5cm
参考文献 : “Preis-Verzeichnis der Konigl. Sachs Porzellan-Manufactur in MEISSEN” Blatt 21 に類似作品(F93)掲載
コンディション : 細かく凹凸の多いマイセン・フィギュアにとって、多少のダメージが存在する事は、
ある意味で宿命とも言えるものであり、細部における微小な欠けやプロの手による修復がなされた損傷については、
世界中どこの市場でも容認しています。この作品にも、花や葉やリボン等に僅かな欠けや修復箇所が有りますが
(こういった部分に全くダメージを受けていないマルコリーニ期のフィギュア作品を見た事が有りませんし、
本作品に関しては、非常に丁寧に修復されており、かえって好感を覚えます)、掲載写真でもお判りの通り、
鑑賞上はほとんど気になりませんし、その他に大きな瑕疵(かし)は無く(もし他に修復が有るとすれば、
非常に上手く修復されている事になります)、マルコリーニ期に制作されたオールド・マイセンの、
グループ・フィギュア作品にしては、充分に満足のゆく状態を保っています。
なお、本作品の台座の一部(主に内側)に、制作時(焼成時)にできたヒビ状の割れ目が有りますが、
この時期に制作されたフィギュア作品には、そういった(焼成時に出来た)窯キズが有る場合が多く、
ここではあえて欠点とは申し上げません(マイセン窯でも、当時は、そういった窯キズを必然的なものとして捉え、
大きな欠点とは見なしていませんでした)。
形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、
窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。
しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、
わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。
ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、
マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、
明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。
※ 専門家の鑑定を経ないで直接出品できるフリーマーケット的な
ネット・オークションでは仕方ないのかもしれませんが、明らかなニセモノをはじめ、
部位が欠落していたりキャンセル・マークをパテで埋めて偽装した様なマイセン・フィギュアの欠陥作品が、
その事実を隠して(もしくは、出品者自身が気付かないで)出品されているケースをよく見かけますので、
何卒、お気を付けくださいませ。
※ 将来、もし、修復が必要になりました場合は、日本国内の優秀な修復家の方を直接ご紹介いたします。
ご出品者様におかれましては、こんな貴重な作品を快くご提供いただきまして、衷心より厚く御礼申し上げます。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | private | OSK | '05/11/16 |