オークション “ザ・コノサーズ” / Lot2941 ベルリン窯 KPM陶板画 『ナポリの少年』 19世紀後半 ドイツ

陶板画

ベルリン窯

KPM陶板画

『ナポリの少年』

19世紀後半

ドイツ

額付き




※写真は、焦点があまく、歪み・写り込み・反射等が有り、実際の色と若干異なっています。


イアリングとペンダントを身に着けた

訴えかける様な眼差しの極めて美しい少年を

腕利きの絵付師が

何度も色を塗っては焼き重ねながら

厚みがあるのに透き通るような色彩で

実に見事に描ききっている・・・

充分なサイズでとても飾り栄えがし

数あるKPM陶板画の中でも

特にレベルの高い傑作です!!!


ベルリン窯 / KPM陶板画

※ “KPM” は Konigliche Porcellain Manufactur (独語) の頭文字で、「王立磁器製作所」 という意味です。

19世紀後半(と推定) ドイツ

額付き : 好ましい古さ感じるとても良い雰囲気の豪華な時代額です。

裏面に “K.P.M” の窯印他有り

陶板サイズ : 25.2cm± * 17.8cm±

額サイズ : 43.8cm± * 36.0cm±

コンディション : 100年以上経過している作品ですから致し方無いと思いますが、 (掲載写真でもお判りいただけると思いますが)頬や鼻(の先)等に、 線状の軽いスクラッチ(引っかいた跡)や小さなピンホール・ニック(針の先で突いた様な 刻み目や穴状のくぼみ)が有り、更に、ごく細かく診れば、多少の塗りムラ(焼きムラ)等も 有るかもしれませんが、鑑賞上はあまり影響が無く、総体的には良好な状態を保っています (額には、時代額ゆえの多少の修復箇所や当たり・欠け・ひび・金箔の剥離等が有りますが、 逆にそれが味になっていますので、充分に満足のゆく状態と言えます)。

19世紀のベルリン窯(KPM)は、他の絵付け工房に対して無地の陶板を供給していた事が知られていますが、 当然、工房によって技術の優劣もかなり有り、したがって、それらの作品の間では、質的に大きな差が生じる事になりました(※)。 しかしながら、ブランドに弱い(?)日本市場において、KPMの陶板画というだけで、極めて稚拙な絵付けが施された作品が、 国際的には全く通用しない信じられない値段で売買されているケースをよく見かけますが、この作品は、 そういった二級や三級の作品とは一線を画する、とてもレベルの高い・・然るべき本物の・・KPM陶板画です。

※ 陶板上に絵画を描くには、ひとつひとつの色に対して、窯に入れて焼き上がった後の(顔料の)色彩的な変化を 考慮しながら、何回にも分けて絵付け工程と焼き入れ工程を繰り返すという、気の遠くなるような煩雑で正確な 作業が必要となりますので、技術のちょっとした優劣によって、出来上がった作品に大きな差が生じてしまうという次第です。





<“K.P.M”の窯印他>



※写真は、焦点があまく、歪み・写り込み・反射等が有り、実際の色と若干異なっています。



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