ドーム
『梨地青色斑文花器』
20世紀前半(1920年頃)
フランス
心が洗われるような鮮烈極まりない青の斑文が
衝撃的に美しい・・・
アール・ヌーヴォーからアール・デコへ移行する時期の
どこかしらジャポニズムの香りも漂う
50cm近い高さがあって非常に飾り映えのする
とても頼もしいドームの大型作品です!!!
ドーム [ Daum ]
20世紀前半(1920年頃) フランス / ナンシー
側面下部に “ DAUM ‡ NANCY ” の陰刻サイン有り
※ ‡ : ロレーヌの十字架 [ 仏語 : croix de Lorraine / 英語 : cross of Lorraine ] と呼ばれている
フランス/ロレーヌ地方(ナンシーのあるフランス北東部)で使われていた十字架マークです。
サイズ : 高さ 49.5cm± 台座の幅 14.3cm±
日本の蒔絵の梨地(なしじ)を思わせる金箔を挟み込んだメタリックな地紋(※)と異色熔かし込み技法を駆使した濃淡のある
青色(一部に朱)の斑(まだら)文が、半透明のライト・ブルーのベースに、非常に効果的に、かつ、芸術的に施されています。
※ 実際に、ガレやドームをはじめとする当時のフランスのガラス工芸作家は、こういったぺルル・メタリックとも
呼ばれる(ガラスに金属箔を挟み込む)技法を、日本の蒔絵の梨地技法から発想したと言われています。
コンディション : 詳細に診れば、多少の汚れが有り、更に厳密に診れば、
(制作後、80年前後経過しているガラス作品ですから自然な事ですが)多少の擦れや
スクラッチ(引っかき傷)、あるいは、ピンホール・ニック(針の先で突いたような刻み目や穴状のくぼみ)や
多少の削り等も有るかもしれませんが、写真の通り、問題になるような大きな瑕疵(かし)は無く、
全体的には、完品と言える程の、大変に良好な状態を保っています。
※ こういったガラス作品は、掲載写真の色合いの違いでもお判りのように、照明の当て方で、多少異なって見えます。
※ 本作品の様な色合いのガラス作品は、光源(電球)を中や後ろに置く事で、黒っぽい部分の色が、より鮮やかに見えます。
※ 専門家の鑑定を経ないで直接出品できるフリーマーケット的なネット・オークションでは
仕方ない事だとは思いますが、東欧あたりで現在作られているガレやドームの
真新しい“コピー商品”の刻印の一部(例えば、ガレやドームの複製品だという事を
示すために、サインの脇に入れられている“TP”や“TIP”の文字等)を
削り落したものや、欧米の蚤の市でよく売られている(わざと古色を付けた様な)悪意のある
明らかな“ニセ物”が出品されてるケースを数多く見かけますので、
何卒お気を付けくださいませ(“コピー商品”や“ニセ物”は、
まともなオークション会社では出品を受け付けませんので、
その査定価格は限りなく“ゼロ”だという事になります・・・ちなみに、
弊社オークションの各作品は、厳正な鑑定を経て出品されていますので、
ご安心ください)。
※ 更に念のために申し上げますと、本作品は、ロンドンで開催された国際的な競売会社が主催したオークションに
出品され(弊社で確認しました)、アール・ヌーヴォーとアール・デコの工芸ガラス作品を専門とする
エキスパートが鑑定していますので、その真贋判定に間違いはありません。
参考価格(追加情報) : 本作品と同査定がされるべき(本作品と)
ほぼ同サイズ・同形状・同作行き(色違い)のドーム作品が、
国際的な有名競売会社が最近ニューヨークで開催したオークションに
出品された際には、4,800ドル〜7,200ドル(そのオークション会社が
設定する買い手手数料込み)のエスティメイト価格(※)が設定されていました。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと写り込みが有り、実際の色と若干異なっています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | private | private | '07/8/7 |