陶磁器

古唐津

『皮鯨茶碗』

安土桃山期頃

箱付き




※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。


わざとらしい作為を感じない純粋で奔放な作風が

真似ようのない無辜の美を今に伝える

安土桃山期に制作された正真正銘の古唐津・・・

しかも

例外的に良好な保存状態の

非常に貴重な伝世の逸品です!!!


古唐津 : 皮鯨茶碗

安土桃山期頃と推定

箱付き : 箱には多少の傷みが有ります。

サイズ : 口径 13.1cm± 高さ 7.0cm±

コンディション : こういう安土桃山期に作られた古唐津作品には 多少のダメージが許され、割れ・欠けやその直しが有る場合がほとんどですが、 本作品には、時代入(じだいにゅう)や釉薬の貫入が有るものの(時の経過と ともに次第に濃くなる古い作品の証明とも言える時代入や釉薬の貫入は、 通常、欠点とはしません)、非常に珍しい事に、問題になる様な 大きな割れや欠けは見当たりません。もちろん、ごく厳密に診れば、 石はぜ・高台部の小さな土の削げ・窯キズ・窯焼きの際の自然な焼きムラ等が 有るかもしれませんが、安土桃山期からの伝世品にしては、 よほど大切に愛蔵されていたらしく、非常に満足のゆく、 例外的に良好な状態を保っています。


・・・以下、ご出品者様のコメントを掲載させていただきます(原文通り/順不同)・・・

●口に鉄釉で紅をはいている、いわゆる皮鯨の茶碗で、白く平たい「皮鯨手」のものとは違います。

●長く使い込まれた伝世の味が非常に良く出ていて、落ち着いた佇まいを見せています。

●見込みには火間、ガラス釉の溜まりがあり、見所も多い作品です。

●口縁を少しくぼませることによって、茶を飲むために回転させた際、掌にぴったり収まるようになっています。

●裏を返せば、俗に「唐津のけつまくり(下品な言葉ですが、本当にそういうのです)」と言いますが、
   土みせを大きくとっており、唐津の焼物特有の硬くしっかりと焼きしまった土味が存分に楽しめます。

●はっきりしませんが、おそらく小森谷辺りの窯ではないかと思っています。

●時代入は有りますが、伝世で目立つ傷もなく、状態は非常に良好で、よほど大事にされていた事が伺えます。

●古い箱(大きさが完璧に合っているので、この茶碗のために作られた箱だと思います)と、仕服が沿っています。

●大きさも十分ですので、まさに貴重なお茶人好みの茶碗です。大事にしてくださる方にお持ちいただきたいと思います。


・・以下は、同ご出品者様が以前に古唐津作品を出品された際の本作品にある程度共通し参考になるコメントです・・

●野育ちながら野卑に落ちず、また技に媚びず、品格を失わない焼き物。身近に置いて 自己主張をせず、いつの間にかその自然な滋味に包まれ、手放したくなくなる焼き物。 古唐津とはそういう焼き物です。 古唐津は日本人にしか理解できない焼き物の5つの要素、すなわち、「景色」「土味」「手ざわ り」「古色」「映り」を十分に兼ね備えた焼き物なのです。

●古唐津の盃は近頃大変な高騰ぶりで、一般の愛好家にはなかなか手の届かない 高嶺の花になってしまい、山盃から陶片まで、よいものは本当に少なくなりました。 呼び継ぎだらけの発掘物、発掘伝世品が殆どの中で、本当の「伝世品」を入手できる 方は非常に幸運です。


ご出品者様におかれましては、こんな貴重な作品を快くご提供いただきまして、衷心より厚く御礼申し上げます。








<鉄釉の流れ(直しではありません)とガラス釉の溜まり>

<時代入(じだいにゅう)>




※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。


オークション “ザ・コノサーズ” / Lot2978
古唐津 『皮鯨茶碗』 安土桃山期 箱付き

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ご入札者 入札締切日
on request \785,000. bungo '06/10/20

※落札されました