マイセン窯
フィギュア(人形:置物)
『良き母』
“Die gute Mutter”
19世紀
ドイツ
伝説的彫刻家アシエ原型の
暖かな愛情が溢れる
とても微笑ましいモティーフの歴史的名モデル・・・
高い技術力に裏付けられた細部にわたる緻密な仕事で
個々の表情が生き生きと表現された
存在感があって非常に飾り栄えのする
オールド・マイセンの傑作グループ・フィギュアです!!!
19世紀 ドイツ
底部に窯印(※)有り
※ 両下端にコブが有って、一般に “ボタン剣” と呼ばれている、19世紀マイセン窯の典型的な窯印です。
サイズ : 高さ 約 22.3cm 幅(台座) 約 16.7cm
参考文献 : “Preis-Verzeichnis der Konigl. Sachs Porzellan-Manufactur in MEISSEN” Blatt 16 に類似作品(E69)掲載
※ フィギュア作品に付きましては、制作を担当した型師や絵付師によって、作行き(手・足・首の向きや小道具等の形状および絵付け)が
多少異なる場合がありますので、マイセンの各参考文献に掲載されている作品写真と(完全には)一致しないケースがよくございます。
コンディション : 細かく凹凸の多いマイセン・フィギュアにとって、多少のダメージが存在する事は、
ある意味で宿命とも言えるものであり、細部における微小な欠けやプロの手による修復がなされた損傷については、
世界中どこの市場でも容認しています。この作品にも、手や羽飾り等に多少の修復箇所が有り(こういった部分に
全くダメージを受けていないオールド・マイセンの作品を見た事が有りません)、更に詳細に診れば、
微小な当たりや引っかき傷等も有るかもしれませんが、鑑賞上の妨げになる様な大きな瑕疵(かし)は無く、
19世紀に制作されたオールド・マイセンのグループ・フィギュア作品にしては、
充分に満足のゆく良好な状態を保っています。なお、本作品の台座(裏)の数箇所に、
釉薬のかかっていない部分が有りますが(写真では黒っぽい汚れの様に写っています)、
ここでは瑕疵(かし)とはいたしません。
※ 形状が複雑で細かい凹凸の有る磁土の彫塑を、原型通りに焼き上げるのは非常に難しく、
窯の中における焼成(磁土の収縮)を正確にコントロールする大変複雑で高度な技術が要求されます。
しかしながらマイセンでは、1700年代の初頭に中国や日本の渡来品を手本に磁器制作を開始してから、
わずか20年足らずで磁器彫塑の技術をほぼ確立しており、その進化のスピードは俄かには信じ難いほど驚異的です。
ちなみに、磁器制作においては先輩格の日本でも、江戸時代から、磁器彫塑を焼き上げる技術に挑戦してきましたが、
マイセン・フィギュアほどの(形が複雑で動きのある)作品を焼き上げる技術はついに独自では確立できず、
明治政府誕生後に留学生をマイセンに派遣し、その進んだ技術を取り入れようと試みています。
この 『良き母』 は、伝説的彫刻家アシエが制作した原型以来、マイセン窯の
定番モデルとして連綿と作り続けられてきた、大変に人気のあるグループ・フィギュア作品です。
※ ミシェル・ヴィクトール・アシエ(もしくはアシエール) [ Michel Victor Acier ] ( フランス : 1736 - 1799年 )
: 1764年にマイセン窯の主任型師を拝命し、フランスからマイセンに移り住んだアシエは、
画家ヘロルトや彫刻家ケンドラー(もしくはケントラー)等とともに、
互いに切磋琢磨し競い合いながら、マイセン窯の絶頂期を築き上げました。
そのアシエが制作したフィギュアの原型は、マイセン窯で大切に保管され、人気のあるモデルは、
その原型をもとに(場合によっては、型の細部に多少の手も加えられながら)その後も作り続けられました。
※ 専門家の鑑定を経ないで直接出品できるフリーマーケット的なネット・オークションでは
仕方ないのかもしれませんが、明らかなニセモノをはじめ、部位が欠落していたり
キャンセル・マークをパテで埋めて偽装した様なマイセン・フィギュアの欠陥作品が、
その事実を隠して出品されているケースをよく見かけますので、何卒、お気を付けくださいませ。
※ 将来、もし、修復をご希望の際は、日本国内の優秀な修復家の方を直接ご紹介いたします。
※台座(裏)の数箇所に、釉薬のかかっていない部分が有りますが(写真では
黒っぽい汚れの様に写っています)、ここでは瑕疵(かし)とはいたしません。
※写真は、焦点があまく、多少の歪みと反射が有り、実際の色と若干異なっています。
落札希望価格 | 最高入札価格 |
ご入札者 | 入札締切日 |
on request | private | private | '07/2/20 |